昭和40年代の営林局機関誌から選んだ「名作50話」

このブログは、昭和40年代に全国の営林局が発行した機関誌の中から、現場での苦労話や楽しい出来事、懐かしい思い出話などを選りすぐり編纂したものです。

2021-01-10から1日間の記事一覧

第2章 営林局から 第10話「五つの湖に女性の名を残す」

国有林の「事業図」は営林署ごとに作成され、地形や森林の現況が克明に記入されている。職員が山に入るとき、姿なき山案内として大切な役目を果たすものである。 かつては、営林局計画課の職員が、半年あまりも山の中にテントを張り、現地踏査をして事業図を…

第2章 営林局から 第9話「黒部の測量隊」

ここに、十数人のたくましい男たちがいる。 彼らは五年間にわたって、夏の数十日を人跡未踏というべき僻村の山で過ごした。道をつけ橋を渡し、テントを張り便所を作り、自家発電所とドラムカンの浴場までしつらえると、いよいよ仕事にとりかかる。 その仕事…